副腎疲労回復サプリメント
副腎疲労への効果を謳ったサプリメントは、 海外では非常に多くの種類が販売されているものの、 残念ながら日本ではほとんど販売されていません。そのため、副腎疲労の回復にサプリメントの利用を考えている場合、 調達に苦労します。
しかし、副腎疲労回復に有益なサプリメントは、 ビタミンB、ビタミンC、マグネシウムを中心に、 漢方や副腎抽出物(エキス)が混入されているものがほとんどです。
ここでは、副腎疲労回復に効果のある成分のうち、 サプリメントについて紹介しています。
ビタミンC
副腎はビタミンCを多く貯蔵・利用する
副腎は体内において、 最もビタミンCを貯蔵する臓器の一つです。ある研究によると、ビタミンC摂取を意図的に中止したマウスでは、 副腎、リンパ節、肺、脳において、 優先的にビタミンCが利用されたと発表しています。
カテコールアミンの産出に不可欠
ビタミンCは副腎のカテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の産出、調整に関与しています。ストレスに関与
ビタミンCが欠乏すると、副腎ホルモンを十分に作れず、ストレスに対抗する力が弱まります。 また、副腎疲労に悩む人は慢性的にビタミンCが枯渇しているため、 副腎疲労の回復にも役立ちます。1983年に行われた実験によると、 毎日3,000mgのビタミンCを摂取したグループに、 意図的なストレスを与えたところ、 アドレナリンとドーパミンの尿中排出量が、 ビタミンCを摂取していないグループと比較して減少しており、 ビタミンCがストレスになんらかの役割を果たしていると発表しています。
また、ビタミンCはストレス応答性のコルチゾールレベルを下げる働きもあるのでは、と考えられています。
高容量ビタミンC
高容量ビタミンC摂取療法(通常の成人1日摂取量100mgを超えて、3,000~10,000mg以上を摂取すること)が健康に良いとされる場合がありますが、副腎疲労患者が高容量ビタミンCを摂取することについては注意が必要です。高容量ビタミンCが副腎疲労に良いと主張する医師がいる一方、高容量ビタミンCはミネラルの不均衡を起こしたり、 副腎疲労患者によってはビタミンC不耐症になる患者が存在すると主張する医師もおり、 副腎疲労患者の高容量ビタミンC摂取については、まだ完全な結論が出ていません。
もしも高容量ビタミンCの摂取をお考えの場合、必ず副腎疲労の専門医にご相談下さい。
ビタミンB
ビタミンB5
副腎での性ホルモンおよび、ストレス関連ホルモンの生産に利用され、 ビタミンB5(パントテン酸)の欠乏は副腎そのものを縮小させてしまいます。ビタミンB6
「老年学における高齢者のビタミンB6欠乏」(雑誌)によると、 ビタミンB6の欠乏が、ラットにおいて、 ビタミンB12の吸収減少と副腎不全を持たらす、と記載しています。その他ビタミンB
その他、ビタミンB1、B2、B3、B7、B9、B12などは、 エネルギーの生産、抗ストレス効果があり、副腎疲労による疲労感、ストレスの減少に効果があります。ビタミンBについては、ビタミンBの疲労回復効果とはをご参照下さい。
マグネシウム
インスブルック大学の研究によると、 マグネシウムの欠乏がHPA軸の機能調整に関係しているか調査したところ、 マグネシウムの欠乏は、不安や抑うつを増加させ、 副腎皮質ホルモン放出ホルモンにおいて、 HPA軸の転写および、ACTHの血漿レベルを増加させた、と発表しています。
また、副腎疲労の原因であるストレスはマグネシウムをより多く消費するだけでなく、 マグネシウムには、リラックス効果や、症状の一つである筋肉の痙攣を緩和してくれる効果があります。
副腎抽出物
副腎疲労の著者(邦題名:医者も知らないアドレナル・ファティーグ)であるジェームズ・L・ウィルソンも 副腎疲労の回復に副腎抽出物(エキス)を推奨しています。
効果
副腎の機能そのものを治療する効果があるため、 疲労やエネルギーの低下など、副腎疲労のほとんどの症状に効果があるとされています。詳しくは、副腎疲労の症状をご参照下さい。
副作用・リスク
ただし、この副腎抽出物は、 過去に重篤な感染症例が確認されたため、 静脈注射での利用は禁じられています(経口摂取、舌下吸収は禁じられていません)。この重篤な感染症は、 死んだ動物や病気の動物の副腎が利用されたことによるもので、 具体的には、BSE(牛海綿状脳症)などが確認されています。
ドクターウィルソン サプリメント
アメリカでは認可、販売されているものの、 日本では未発売のため、使用するには個人輸入や輸入代行が必要です。
副腎疲労回復サプリメント 先頭へ |
関連ページ |
メニュー・目次一覧へ |