LOH症候群(男性更年期障害)が疲労の原因

LOH症候群(男性更年期障害)が疲労の原因

LOH症候群(男性更年期障害)が疲労の原因
LOH症候群は男性の更年期障害と言われ、 35歳以上の男性に見られれる疲労の原因の一つです。

LOH症候群は、男性ホルモンのテストステロンとデヒドロエピアンドロステロンの著しい減少によって引き起こされ、 LOH症候群を発症すると、疲労のみならず、 睡眠不足、体重増加、性欲減退、やる気の喪失といった様々な症状が現れます。

ここでは、LOH症候群について、LOH症候群とは、症状、原因、治療法などについて、紹介しています。

また、LOH症候群の原因となるテストステロンを増やす方法については、テストステロンを増やす26の方法をご参照下さい。

LOH症候群とは

LOH症候群と年齢
LOH症候群とは、男性ホルモンのテストステロンとデヒドロエピアンドロステロンの著しい減少によって引き起こされる疾患です。

健康な人であっても、20代をピークに、30歳以降テストステロンは毎年1~1.5%程度の割合で減少していきますが、 この減少が著しく、テストステロンの量が同世代と比較して大きく低下し、基準値以下の人がLOH症候群とみなされます。

潜在患者数

アメリカの米国勢調査局によると、LOH症候群の潜在患者数は4~500万人程度とされ、 日本でも500万人程度がLOH症候群の対象とされています。

WHO(世界保健機関)によると、40歳~55歳までにLOH症候群のいくつかの症状を経験し始めることが多く、 60歳以上になると、総テストステロン量がLOH症候群の基準となる300ng/dl以下になることは珍しくありません。

(※日本では国際的に活用されている総テストステロン値でなく、遊離テストステロン値で測られることが多く、単位や値は異なります。)

LOH症候群の潜在患者数
40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上
2~5% 6~40% 20~45% 34~70% 91%

LOH症候群の症状

LOH症候群は男性ホルモンであるテストステロンとデヒドロエピアンドロステロンの不足によって起こるため、 以下の様な症状が出ます。

LOH症候群の症状
疲労症状
  • 疲労
  • エネルギー不足
  • 易疲労感
  • 眠気の増加
睡眠の質の低下
  • 不眠症
  • 睡眠時無呼吸症候群
やる気喪失・精神不安
  • 気分のむら
  • 集中力欠如
  • やる気の喪失
  • 記憶障害
  • 神経過敏
  • 抑うつ
脂肪増加・筋力低下
  • 内臓脂肪の増加
  • 筋力の減少
性欲減退
  • 性欲減退
  • 勃起不全
  • 精液量減少
その他
  • アルツハイマー
  • 骨粗しょう症
  • 糖尿病
  • 乳房肥大
  • ほてり
  • 発汗

疲労症状

テストステロンはスタミナやエネルギーの維持に重要な役割を果たしています。
そのため、LOH症候群によってテストステロンのレベルが低下すると、 エネルギー不足による疲労や易疲労感を感じやすくなります。

症状がひどい場合には、 疲労感によって1キロ以上歩くことができない場合や、 食後すぐに眠ってしまうなどの症状が出る場合もあります。

睡眠の質の低下

テストステロンが不足すると、疲労や睡眠時無呼吸症候群などによって日中の眠気が発症するにも関わらず、 眠りたいのに眠れない不眠症などの睡眠障害を併発することがあります。
不眠症など、睡眠障害については、睡眠障害をご参照下さい。

やる気喪失・精神不安

テストステロン不足は、性的要求だけでなく、 様々な物事に対するやる気を喪失させます。

それらやる気の喪失がさらに、集中力・記憶力の低下、 物事に対する自信を喪失させ、 ひどい場合にはうつ症状が発症することもあります。

また、脳疲労症状により、筋力的には問題ないにも関わらず、 重いものを持ち上げることができない、 走るなど精力的な活動ができないなどの症状が併発することもあります。

精神疲労については、精神的ストレスをご参照下さい。

脂肪増加・筋力低下

テストステロンは筋力の維持とそれに伴う脂肪の分解に役立っています。
LOH症候群によってテストステロンレベルが下がると、 腹部を始めとする内臓脂肪が分解されづらくなり、結果として体脂肪が増え、太りやすくなってしまいます。

また、内臓脂肪はテストステロン量を低下させる原因の一つであることから、 増えた脂肪で更に、テストステロン量が低下する悪循環に陥ってしまいます。

性欲減退

テストステロンは男性の性欲に重要な役割を果たしています。
また、性欲だけでなく、物理的な勃起力の衰え、精液の産出量の低下なども起こるため、 性欲が大幅に低下してしまいます。

その他

テストステロンは、骨密度を維持するために必要なホルモンです。
また、テストステロンはインスリン感受性を良くする働きもあります。
そのため、テストステロン値が低下することにより、アルツハイマー、骨粗しょう症、糖尿病、乳房肥大などを引き起こします。

なぜLOH症候群になるのか、LOH症候群の原因

LOH症候群(男性更年期障害)の直接の原因は、 男性ホルモンであるテストステロンとデヒドロエピアンドロステロンの減少によって引き起こされますが、 これら男性ホルモンの低下の原因は以下のように考えられています。

LOH症候群の原因
  • 病気
  • 薬の副作用
  • 食生活
  • 睡眠不足、睡眠の質
  • 運動不足
  • 精神的ストレス
  • 性行為の不足
  • アルコールの飲み過ぎ
  • 喫煙


病気や薬による副作用以外に、 食生活の悪化、睡眠不足、睡眠の質の低下、運動不足、ストレス、性行為の数、アルコール、喫煙など、 生活習慣もLOH症候群の大きな原因となっています。

これら、 LOH症候群の原因となるテストステロンを増やす方法については、テストステロンを増やす24の方法をご参照下さい。

LOH症候群の治療

LOH症候群かどうかを判断するには、LOH症候群の症状がご自身に当てはまるかどうかを元に、 可能性がある徴候や症状が発生している場合には、 掛かり付けの医師や専門医にご相談ください。

また、LOH症候群のいくつかの症状は他の疾患の症状と酷似することもあるため、 疲労を伴う病気一覧睡眠障害と疲労精神的ストレスなども併せてご参照下さい。


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