副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)

副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)

副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)
副腎疲労は、塩分、甘味、コーヒーなど、 食生活に影響を与えます。

理由は副腎皮質から分泌されるアルドステロン、コルチゾール、アドレナリンなど、 ホルモンの影響によるものです。

ここでは、副腎疲労時に、なぜ「塩辛い食べ物」、「甘い食べ物」、「コーヒー」を渇望するのかについて、 紹介しています。

塩辛いものを好む

副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)
副腎はナトリウムとカリウムのバランスをコントロールする臓器です。

具体的には、副腎皮質から分泌される「アルドステロン」というホルモンが、 ナトリウムとカリウムのバランスを制御しています。

副腎疲労の疲憊期には、副腎の機能低下によりアルドステロンの分泌が減少し、 ナトリウムとカリウムのバランスが崩れ、ナトリウム不足、 カリウム過多の現象が起こります。

その結果、体内で塩分が不足するようになり、体が塩分を欲します。
その他、アルドステロンの分泌が少なくなると、 ナトリウムが不足するだけでなく、 頻尿、低血圧、めまい、認知機能の低下、血流低下、疲労などの症状が現れます。

これら不均衡を是正するため、塩分の摂取は副腎疲労(疲憊期)の回復にも良いとされています。

甘いものを好む

副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)
甘いものは副腎の機能が活性化(コルチゾール過多)している時、および、低下(コルチゾール低下)している時の両方で、 渇望されるようになります。

副腎の機能が活性化(コルチゾール過多)している時期には、 ストレスによる苦痛から逃れるために、 甘いものを渇望するようになります。

「甘いものには、コルチゾールの分泌を抑え、 ストレスを緩和する作用がある」という研究結果が存在します。

カリフォルニア大学で行われた研究によると、 2週間、糖分と人工甘味料(アスパルテーム)を19人の女性に与え、 脳のMRIを調査したところ、糖分が脳のストレス反応を減少させ、 コルチゾールの生産を低下させていた、と発表しています。

また、ニューヨークで行われた研究によると、 7人の男性に10日間、別々の食事(カロリー同じ)を与えたところ、 高炭水化物の食事の方が、高タンパク質の食事よりも、 コルチゾールは一貫して低かった、と発表しています。

そのため、副腎疲労の抵抗期(コルチゾール分泌過多)には、 甘いのものの要求により太りやすなるだけでなく、 ストレスが長期化し、コルチゾールの分泌過剰が続き、甘いものを食べ過ぎると、 血流悪化、動脈硬化、糖尿病につながる危険性も指摘されています。

またコルチゾールによって分解され、放出される遊離脂肪酸は、 動脈硬化や糖尿病の原因になります。

反対に、副腎の機能が低下し、コルチゾールレベルが下がった時に現れるのが低血糖症です。
(詳しくは、副腎疲労の症状【疲労】をご参照下さい。)

この低血糖症による疲労、震え、睡眠不足、無気力などの症状を補うため、 甘いものを渇望するようになります。

コーヒーを欲する

副腎疲労と食の変化(塩・甘味・コーヒー)
副腎疲労になると、アドレナリンやノルアドレナリン、コルチゾールが分泌量が極端に減少するため、 やる気や集中力、判断力が低下します。

一方、ほとんどの人は起床後、なんらかの用事や雑務に追われ、それらをこなすのにやる気を必要とします。

この不均衡を朝のコーヒー(カフェイン)に頼ることで、 アドレナリンやコルチゾールを産出し、やる気を出そうと試みていることが多いようです。
そのため、やる気をコーヒーに依存している場合、副腎の機能が低下している可能性があります。

コーヒーによるやる気の増加については、カフェインは疲労の原因?をご参照下さい。

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運動不足が疲労の原因
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