チョコレートで疲労回復?
チョコレートが疲労回復、特に脳疲労と精神疲労の回復に効果があります。理由は、チョコレートに使われるカカオには、 疲労回復に効果のある成分が多様に含まれているからです。
また、カカオの加工品であるココアもチョコレートと同様の疲労回復効果が期待できます。
ここでは、チョコレートの疲労回復効果と、 より疲労回復効果のあるチョコレートについて、紹介しています。
チョコレートでなく、他の方法で脳疲労を解消するには脳疲労の回復方法を、 また、精神疲労回復、ストレス解消には、精神的ストレスと疲労解消法をご参照下さい。
チョコレートが精神疲労・脳疲労を回復
チョコレートが精神疲労や脳疲労回復に効果があるのは、チョコレートに含まれるカカオ成分によるものです。このカカオ成分は主に、記憶力、集中力など認知機能の低下による脳疲労の回復と、 やる気の喪失、ストレスなど精神疲労の回復に効果があります。
脳疲労とその回復方法については、脳疲労と回復方法を、 また、精神疲労とその回復方法については、 精神的ストレスと疲労解消法をご参照下さい。
チョコレートの疲労回復効果
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テオブロミン
チョコレートには、微量ですがテオブロミンと言う成分が含まれます。テオブロミンはアルカロイドの一種で、 エナジードリンクやコーヒーのカフェイン、タバコのニコチンなどと同様、 中枢神経を覚醒させる作用がある物質です。
そのため、チョコレートを食べるとやる気が出て、疲労が回復したような感覚を引き起こします。
エンドルフィン
チョコレートは多幸感をもたらすエンドルフィンを放出・開放します。そのため、 チョコレートは気分の高揚、幸福感など、精神的苦痛やストレスを回復する食べ物とされています。
ミシガン大学の研究者は、 「チョコレートはストレスや不安を打ち消す自然の鎮痛剤である」、とも述べているほど、 精神疲労の回復に効果を発揮します。
フラバノール
コロンビア大学の研究によると、 チョコレートに含まれるフラバノールの摂取により、 50歳から69歳の被験者37名において、特定のタスク完了にかかる時間を測定したところ、 「脳の血流を改善し、30年の脳の若返りと同等の効果があった」と述べています。また、2005年イタリアのラクイラ大学の研究によると、 フラバノールは一酸化窒素を産出する血管内皮細胞に作用し、一酸化窒素産出を増加させる、と発表しています。
一酸化窒素には、 「血管を拡張させ血流を良くする働き」、「成長ホルモンの分泌を促進する働き」があるため、 血流改善による体のだるさ解消や、成長ホルモン増加によるやる気や疲れにくい体を作る効果があります。
他の研究では、フラバノールは血圧を下げる効果や、気分や情動の調節に役立ち、 うつ病の改善にも効果があるとされています。
成長ホルモンによる疲労回復については、 成長ホルモンの増やし方を、 また、血流改善による疲労回復については、血流改善で疲労回復をご参照下さい。
アナンダミド
チョコレートには神経伝達物質であるアナンダミドが含まれています。アナンダミドは快感などに関係する脳内麻薬物質の一つで、 脳を麻痺させ、脳疲労や精神的苦痛を緩和します。
また、アナンダミドはモティベーション、睡眠、記憶などにも関係があるとされ、 やる気の喪失などの精神疲労の緩和、疲労回復の元となる睡眠の調整、脳疲労の回復などに効果があります。
セロトニン
チョコレートにはセロトニンの前駆体(元の物質)であるトリプトファンが含まれます。また、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールがセロトニンの産出を増加させる効果があります。
セロトニンは不安を取り除き、気分の低下を防ぎ、より建設的になり、攻撃性が減少するなどの効果があります。
この精神面での安定の維持に貢献することからセロトニンは「幸福ホルモン」と呼ばれ、 セロトニンの減少はうつ病の原因になることから、 チョコレートはうつ病にも効果があります。
セロトニンの疲労回復効果については、 セロトニンで疲労回復 をご参照下さい。
疲労回復により効果のあるチョコレートとは
チョコレートのこれら効果は、全てチョコレートに含まれるカカオ成分によるものです。そのため、チョコレートの中でも、カカオ含有量が多いものほど、 これらの疲労回復のメリットをより多く享受することができます。
また、カカオの加工品であるココアも、チョコレートと同様の効果を得ることができます。
しかし、チョコレートによる疲労回復効果は健康に良いものの、 チョコレートには砂糖や脂肪が多く含まれているため、 食べ過ぎるとそのメリットを打ち消してしまう恐れがあり、食べ過ぎには注意が必要です。
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