不眠症解消方法一覧

不眠症解消方法一覧

不眠症解消方法一覧
疲労回復に睡眠は欠かせません。
しかし、不眠症により質の良い睡眠を得ることができないと、 睡眠が疲労の原因となってしまいます。

また、十分な睡眠時間を確保しても、 睡眠障害、生活習慣、睡眠環境、睡眠時刻などが原因で睡眠の質が低下し、 本来回復できるはずの疲労を回復できない場合があります。

ここでは、疲労の原因となる不眠症の解消方法について、紹介しています。

睡眠障害による不眠症については、睡眠障害が不眠症の原因をご参照下さい。

不眠症解消方法一覧

不眠症解消には、睡眠障害など睡眠の質を低下させる病気の改善の他、 睡眠の質を高める生活、習慣、寝室環境、睡眠時間の厳守などあります。

睡眠不足の原因、睡眠の質の改善方法
生活、習慣 寝室
  • 定期的な運動
  • 日光を浴びる
  • リラックス、ストレス解消
  • 空腹・満腹
  • 温度
避けるべきこと 睡眠時間、時刻
  • 日中の休息
  • 睡眠前の運動
  • カフェイン
  • ニコチン
  • アルコール
  • 睡眠時間
  • 睡眠時刻
栄養・薬 その他
  • リラックスティー
  • サプリメント
  • 睡眠薬
  • 無理に寝ようとしない

不眠症解消方法 生活、習慣編

定期的な運動

定期的な運動は理由以下の3つの理由により熟睡を促進します。
  • 運動によって身体と脳が疲労し、熟睡を促す
  • 運動によって不安やストレスを緩和し、熟睡しやすくなる
  • 運動によって体温が下降し、入眠しやすい環境が作られる

運動で熟睡
人間の体は眠る時には体温が少し下がり、それが入眠のシグナルとなるのですが、運動はこの体温を下げる役割に一役買ってくれます。
運動によって一度体温を上げると、それは3~5時間程度続きます。

そのため、就寝時間が22時なら、17時~19時頃に運動を終えれば体温の変化が睡眠をサポートしてくれます。
また、運動によって心身ともに充実するため、より熟睡しやすくなり、不眠症の解消にも役立ってくれます。

別の見方をすれば、就寝前の激しい運動は入眠を困難にするため、避けた方が良いようです。
また、昼食後には血糖値が下がり眠気が襲いますので、眠気防止に運動することはとても良い習慣と言えます。
高齢者の場合、夕食前後の軽い散歩でも不眠症解消に十分効果があります。
短期的には運動による疲労が上回ってしまうため、日常に疲労を持ち越してしまう場合もありますが、 3ヶ月も経つと日常の疲労も感じず、熟睡感だけが得られるようになります。

日光を浴びる

日光を浴びて熟睡
早朝に日差しを浴びることは、朝の目覚めを良くするだけでなく、夜の入眠を容易にします。
理由は、朝日光を浴びることは体内時計である概日リズムを正常に保ってくれるからです。

日光は網膜を通じて脳に信号を送り、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を停止し、 覚醒ホルモンの分泌を促し気持よい目覚めを提供してくれます。
また、夜に睡眠できるようメラトニンの分泌量の調整を行い、 体内時計である概日リズムをリセットしてくれます。

日光を浴びる時間は起床後30分以上、午前の早い時間が良いとされ、 昼間日光を浴びない生活を続けると、メラトニンがうまく分泌されず、不眠症の原因となってしまいます。
不眠症や概日リズムを治療するために、人工の光を浴びる光線療法という治療法も存在します。

ストレス解消、リラックス

ストレス解消、リラックスて熟睡
ストレスは不眠症の原因になったり、睡眠の質を低下させます。
理由は、身体がストレスに対抗しようとアドレナリンや各種ホルモンを分泌するものの、 ストレス対抗ホルモンは血糖値や心拍数を上げ、筋肉を緊張させ、脳を覚醒させるからです。
その結果、睡眠が困難になったり、睡眠が浅く熟睡できなくなります。

また、睡眠にはストレスに対抗できるよう、脳疲労を取り除く効果がありますが、 熟睡できない場合、脳疲労を取り除くことができず、 うつ病や睡眠障害、また、他の疾患の原因になります。

喫煙や飲酒は一時的にはストレス解消に役立つものの、 長期的には睡眠の質を低下させるため、できれば避けた方が良いでしょう。
ストレスについては、 精神的ストレスと疲労解消法をご参照下さい。

空腹・満腹

空腹・満腹て熟睡
空腹で寝たり、満腹状態で寝ると、熟睡が妨げられることがあります。
空腹も睡眠も人間の本質的要求であるため、空腹感が勝ると睡眠への要求が減少するため、 熟睡することができません。
空腹を満たすため、 消化の良いスナックや温かい牛乳などを摂取します。
また、以下の食事は目を覚まさせる効果があるため、睡眠前は避けた方が良いでしょう。
  • カフェイン入り飲料
  • チラミン入り食品
  • スパイシー料理
カフェインが睡眠を妨げることは明白ですが、 チーズ、ハムやベーコンなどの保存食、チョコレート、ココアなどは、 ノルアドレナリンの放出を促すチラミンが入っており、覚醒作用により睡眠を阻害します。
スパイシー料理は体温を上げ、胃を活発にし、熟睡を阻害します。

満腹も空腹同様睡眠を妨げます。
満腹状態で寝ると、胸焼けや消化不良など身体の不調を引き起こすだけでなく、 脳活動を活性化するため、悪夢を見る確率が上がり、不眠につながる恐れがあります。
そのため、食事は睡眠の3~4時間前程度に終わらせるのが良いでしょう。
チョコレートについては、チョコレートで疲労回復?をご参照下さい。

避けるべきこと

日中の過度の休息

日中の休息を避けて熟睡
日中の休息は夜の睡眠を妨げます。
20~30分程度の昼寝は心身をリフレッシュし、生産性を向上させることが分かっていますが、 それ以上の長い休息や夕方以降の仮眠は夜の睡眠を妨げます。

特に夜間の睡眠不足の代用として昼寝は、より睡眠不足を引き起こします。
不眠やうつ病を患う人々には昼寝は推奨されていません。

睡眠前の運動

睡眠前の運動を避けて熟睡
定期的な運動の章でも記載していますが、 運動は脳を覚醒させ、体温を上昇させます。

運動によって一度体温を上げると、それは3~5時間程度続き、睡眠を妨げるため、 睡眠直前の運動はできるだけ避け、遅くとも睡眠3時間前には終わらせておいた方が良いでしょう。

カフェイン

カフェイン避けて熟睡
カフェインが睡眠防止に効果があるのは明白ですが、 人体でカフェインを半減するのにおおよそ6時間、カフェインの効果が消滅するのに8~12時間かかります。
そのため、睡眠時間が22時なら遅くとも14時以降はカフェインを取らない方が良いでしょう。

また、カフェインはドーパミンを増加させますが、ドーパミンはアドレナリンの前駆体でもあるため、 カフェインを摂取することは、 アドレナリンを増加させ、血糖値を上げ、瞳孔を開き、身体を覚醒させることを意味します。
カフェインはコーヒー以外の飲料にも含まれるため、睡眠前にはこれら飲み物はできるだけ避けた方が良いでしょう。
カフェインについては、カフェインは疲労の原因?をご参照下さい。

ニコチン

ニコチンを避けて熟睡
ニコチンもカフェイン同様興奮剤のため、少なくとも睡眠30分~1時間前には避けるべきです。
また、ヘビースモーカーの場合、睡眠中のニコチン離脱症状により、 深い眠りに落ちることを困難にします。

喫煙は睡眠時間に関係なく、時間依存効果を持っているため、 喫煙者は非喫煙者と比較して4倍以上、熟睡できない確率が高まる、という統計結果があります。(喫煙者:22.5%、非喫煙者:5%)

アルコール

アルコールを避けて熟睡
たまのアルコールの適量摂取は熟睡を促しますが、それ以外は負の影響が大きくなります。
アルコールの負の影響は
  • 夜間トイレによる睡眠中断
  • 睡眠時無呼吸症候群の増加
  • レム睡眠を引き起こす
などが上げられます。

ある研究において、アルコールを飲んで就寝すると睡眠時無呼吸症候群を大幅に増加させることが実証されており、これは通常時には睡眠時無呼吸症候群を全く発しない人でさえもその症状がでます。

また、アルコールを摂取するとレム睡眠を飛ばして、すぐにノンレム睡眠に入ります。
そのため、適度なアルコールは不眠に悩む人には有益とも言われます。
反面、アルコールが抜け始めると、レム睡眠へと強制移行するため、 アルコールを飲む多くの人は睡眠後わずか数時間で目を覚ましてしまいます。

寝室環境を睡眠のために整える

寝室環境を睡眠のために整える
騒音の中で熟睡できる人はいません。
寝室環境は熟睡する上で重要な要素の一つであり、熟睡できる環境作りは非常に大事です。
睡眠に影響を与える要因は
  • 温度
です。
音は重要なものの部屋そのものを防音にすることは難しいため、 耳栓などでも代用可能です。

また、光は自律神経のうち交感神経を活性化し、アドレナリンを放出するため、 瞳孔が開き、心拍数を上げ、脳が活性化して眠れなくなります。
部屋の明かりは当然ですが、月の光も 光を遮るのに、遮光カーテンやブラインドは必須と言えます。
夏と冬は特に適温に調整する必要があります。
枕、マットレスなどの寝具はおのおのメリットがあるため、 自分にあったものを選ぶことが重要です。

睡眠時間、時刻

睡眠時間、時刻
睡眠時間は年齢とともに変化します。
生まれたての赤ん坊は最も多く15時間以上睡眠し、高齢者の睡眠時間は最も少なく6~7時間しかありません。

年齢とともに睡眠時間が短くなっていくことは自然であり、 また、環境が異なるため、必要な睡眠時間は異なります。
多くの人が当てはまるであろう成人は概ね7~9時間程度が良いとされています。

長すぎる睡眠は統計上、糖尿病や肥満のリスクを高めます。
10時間以上になると、睡眠障害である過眠症の疑いもあります。
短すぎる睡眠も糖尿病や肥満、うつ病のリスクを高めるとともに、 日中の認知力低下を引き起こします。

また、睡眠時間に関係なく毎日同じ時刻に寝ることは、良質な睡眠を作ります。 概日リズムは睡眠した時刻に関係なく一定の時刻に必要なホルモンを分泌します。
そのため、休日であっても平日と同じ時刻に眠ることはこの概日リズムを守ることであり、 休日の疲れを平日に持ち越しにくくなります。

栄養・薬

栄養・薬
不眠症の原因のがイライラや不安のなどのストレスの場合、 リラックス効果のある「カモミール」、「トケイソウ」、「テアニン」といったお茶とお茶に含まれる成分は、 これらストレスを解消し、不眠症を解消してくれます。
詳しくは、不眠症解消にお茶が効くをご参照下さい。

また、睡眠を促進する体温低下に寄与する「グリシン」、 不眠症全般に効果のある「マグネシウム」、 メラトニンの生成に役立つ「トリプトファン」などのサプリメントも不眠症を緩和してくれます。
詳しくは、睡眠改善サプリメントをご参照下さい。

その他、どうしても眠れない場合、 市販の睡眠薬をインターネットを通じて簡単に購入することができます。
詳しくは、市販の睡眠薬 特徴と効果をご参照下さい。

無理に寝ようとしない

無理に寝ようとするとかえって寝れなくなります。
理由は緊張、不安、焦りなどによりアドレナリンが放出されるためです。

どうしても寝れない場合、上記リラックスティーやサプリメント、薬を飲むことも一方法です。
その他、アロマやヨガは心身のリラックス、ストレス解消に効果があるため、 入眠しやすくなります。


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